ワインスタイン氏告発の女優らは「売春婦」 ロシア大統領報道官
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【3月30日 AFP】ロシアのドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)大統領報道官は、モスクワで学生らを前に講演し、米ハリウッド(Hollywood)の大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)氏をセクシャルハラスメント(性的嫌がらせ)で告発した女優らを「売春婦」と呼ぶとともに、ロシアの議員のセクハラ疑惑を攻め立てたジャーナリストらをさげすむ発言をした。ラジオ局「モスクワのこだま(Echo of Moscow)」が30日までに伝えた。
ペスコフ氏は、ワインスタイン氏を告発した女優らはスターになり、「名誉や品位という概念と相いれないことをたくさんやってきた」「大金を稼いでから10年後にワインスタインが悪いと言う」などと珍しくあからさまな発言をした。
「おそらくワインスタインは嫌なやつなのだろうが、女優のうち1人も警察に行っていない!彼女らは1000万ドル(約10億円)稼ぎたかっただけだ」とペスコフ氏は語った。「男と寝て1000万ドルを手にする女を何と呼ぶか?売春婦だ」
最近ロシアでは欧米や独立系メディアのジャーナリストが、わいせつなことを言われたり体を触られたりしたとして下院外交委員会の委員長を務めるレオニード・スルツキ(Leonid Slutsky)議員を告発していた。これについて質問されたペスコフ氏から上述の発言が飛び出した。
議会の倫理委員会がスルツキ議員に規則違反はなかったとしたことに主要メディアは一斉に反発。スルツキ議員をボイコットするとともに、下院を取材する記者らを引き揚げた。
大統領報道官という公的な立場ではスルツキ議員についての論評を避けてきたペスコフ氏は学生らに対し、被害に遭った女性らはすぐに当局に通報すべきだったと述べた。
ロシアの男性的な文化の中でセクハラの告発は珍しく、この種の話題はおおむねタブー視されている。ロシアにはセクハラを定義する法律はない。(c)AFP