【3月27日 AFP】米連邦取引委員会(FTC)は26日、SNS大手フェイスブック(Facebook)の個人情報の管理手法について調査を開始したと発表した。個人情報の不正利用で拡大する危機的状況への対応に苦慮している同社にとって、さらなる打撃となった。

 英コンサルティンググループのケンブリッジ・アナリティカ(Cambridge Analytica)が、数千万人規模のフェイスブック利用者の個人情報を不正取得したとされる問題をめぐってFTCが調査を開始したという報道は、先週から取り沙汰されていた。

 FTCは通常、調査に関するコメントは差し控えるが、今回はフェイスブックに対し、個人情報の取り扱いに問題があったのか、また以前の調査後に対応策として設けられた2011年の合意に違反したのかどうかについて、「非公開調査」を実施していることを認めるという異例の動きに出た。

 フェイスブックの株価はFTCの発表後の26日午後の取引で2.3%下落。終値は前日比で0.42%持ち直したものの、今回の問題を受けて先週には約14%急落しており、時価総額も約900億ドル(約9兆5000億円)下がっている。

 この問題に関しては、上院司法委員会のチャールズ・グラスリー(Charles Grassley)委員長が同社のマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)最高経営責任者(CEO)に対し、「フェイスブックの消費者データの保護と監視に関する過去および将来の方針について協議する」ためとして、来月10日に開かれる公聴会への出席を要請したことを明らかにしている。

 グラスリー氏によると、同公聴会には米グーグル(Google)のスンダル・ピチャイ(Sundar Pichai)CEOとツイッター(Twitter)のジャック・ドーシー(Jack Dorsey)CEOも招かれ、「ソーシャルメディア業界における個人情報保護の今後について協議する」という。(c)AFP/Rob Lever