敗因はソフトウェアの異常か、メルセデス代表「調査する必要がある」
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【3月26日 AFP】18F1開幕戦のオーストラリアGP(Australian Grand Prix 2018)で優勝を逃したメルセデスAMG(Mercedes AMG)が、フェラーリ(Ferrari)のセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)にルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)が敗れた原因について、ソフトウェアに小さな異常があった可能性を示唆した。
25日の決勝で、ハミルトンは途中までトップでレースをコントロールしていたが、ハース(Haas F1 Team)のロマン・グロージャン(Romain Grosjean)のマシンがコース上で止まると、バーチャルセーフティーカーが導入され、レースのペースが落ちた。
するとベッテルはこのタイミングでピットイン。その前のハミルトンのピットストップの間にトップに立っていたベッテルは、通常のレース状況下でのストップよりもロスを短く抑え、ピットアウトでわずかにハミルトンの前に出た。そして最後までその差を守ってチェッカーフラッグを受け、オーストラリアGP通算3勝目を挙げた。
ベッテルに先行されたことに驚いたハミルトンは、無線でチームに「一体どういうこと?なぜベッテルがピットインしているのを教えてくれなかったんだ?」と質問。チームは「大丈夫だと思っていたんだが、明らかに何かがおかしい」と答えたが、ハミルトンは「僕がおかしいことをしたのか?もっと速く行っていれば良かったのか?」と納得していない様子だった。
メルセデスのトト・ヴォルフ(Toto Wolff)代表は、何が起きたのかを調査する必要があると話し、スカイスポーツF1(Sky F1)で「非常に受け入れがたい。われわれはペースを握っていた。理由はどうであれ、究明する必要がある。勝てるレースを落とした」とコメントした。
「われわれは3秒ほど余裕があると考えていた。何があったかはわからないが、コンピューターを確認する必要があり、それをやっている。ソフトウェアに問題があるのであれば直さなければいけない。私としては、問題はシステムにあり、どこかにバグがあったのだと思っている。コンピューターはわれわれを抜くには15秒が必要だと言っていた。われわれは12秒差を持っていたから、十分だと思っていたが、実際は違った」
ヴォルフ氏はまた、アルバートパークサーキット(Albert Park)がオーバーテークしにくいコースだったことも敗因の一つだと話している。
「ルイスは全力でアタックしたが、知っての通りここはオーバーテークが難しい。オーバーテークが非常に得意な選手でも、抜くのは難しかっただろう。あれを続けていたらタイヤが最後まで持たず、ルイスも諦めるしかなかった」
メルセデスで年間王者に輝いたこともあるニコ・ロズベルグ(Nico Rosberg)氏も、ソフトウェアの問題には驚いたと話した。
「メルセデスのソフトウェアに5秒もの問題があったなんて信じられない。5秒といったらF1では世界そのものと言っていいくらい大きいし、勝利を逃す原因になる。ただ、これはまだ初戦で、メルセデスのスピードは素晴らしかった。攻めているルイスは速かった。まだ心配するような時期じゃないと思う」 (c)AFP