米首都、高校生の呼び掛けで数十万人が銃規制要求デモ 過去数十年で最大
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【3月25日 AFP】米首都ワシントンで24日、過去数十年で最大規模とみられる銃規制要求デモが始まった。デモは「私たちの命のための行進(March for Our Lives)」と銘打ち、数十万人が集結して行われている。
このデモは南部フロリダ州パークランド(Parkland)のマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校(Marjory Stoneman Douglas High School)で先月発生し、生徒・職員17人が死亡した銃乱射事件をきっかけに、同校の生徒らが主催したもの。ほかにも、アトランタ、ボストン、シカゴ、シンシナティ、ダラス、ヒューストン、ロサンゼルス、マイアミ、ミネアポリス、ナッシュビル、シアトルなど、全米各都市で銃規制を訴えるデモが行われ、多くの人が参加している。
主催者は、全米および各国で、「#NeverAgain(二度と起こすな)」というスローガンの下、800以上の銃規制要求デモが開催されていると説明。英ロンドンでも、米国大使館の外に数百人が集まった。
ワシントンでは参加者が続々と地下鉄の出口から現れ、ホワイトハウス(White House)と連邦議会議事堂を結ぶコンスティテューション通り(Constitution Avenue)とペンシルベニア通り(Pennsylvania Avenue)を埋め尽くしており、ステージに近づくのが困難となっている。
付近のエリアは参加者約50万人を収容するため通行止めとなり、通りの脇に設置された巨大スクリーンに「March for Our Lives」という文字が映し出された。
マージョリー・ストーンマン・ダグラス高校の生徒、デービッド・ホッグ(David Hogg)さんは詰めかけた人々を前に、「私たちはこの問題を選挙の争点にする」と述べ、「すべての選挙、すべての州、すべての都市」で銃規制を訴えると表明した。
米西部カリフォルニア州から10代の生徒7人と大人3人と共に参加したローレン・ティリーさん(17)はAFPに対し、「最も重要なメッセージは、私たちは黙ったままではいないということ。私たちは闘い続ける」「2020年には私たちも投票できるようになる。私たちの世代は変化を望んでいる」と述べた。
またニューヨークから参加したジェフ・ターチンさん(68)は、「私たちの社会に銃は存在すべきではない。この子たちは正しい」と述べた。また「子どもたちは基本的に、全米ライフル協会(NRA)が共和党員に金を渡していると言っているのだ」と指摘し、上下両院で過半数を占める、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領率いる共和党に言及した。
主催者は自らの政治力が高まっていることを認識し、「March For Our Lives」のウェブサイトを訪れた支持者のため、有権者登録用のリンクを掲載。さらに、NRAから資金を受け取っている議員以外の候補者に投票するよう呼び掛けている。
米国で銃規制法規の強化を求める運動は民主党議員からの支持を集めている。また、同国の著名人多数が、それぞれ50万ドル(約5200万円)を今回のデモに寄付することを公言してきた。
寄付を公言した著名人には、米俳優ジョージ・クルーニー(George Clooney)さんと妻で人権弁護士のアマル・クルーニー(Amal Clooney)さん、有名女性司会者のオプラ・ウィンフリー(Oprah Winfrey)さん、映画監督のスティーヴン・スピルバーグ(Steven Spielberg)さんと妻で女優のケイト・キャプショー(Kate Capshaw)さんらがいる。
またニューヨークでは、元ビートルズ(The Beatles)のポール・マッカートニーさんが、「銃の暴力は終わらせられる」と書いたシャツを着て行進に参加。1980年に同市で射殺された元ビートルズのジョン・レノン(John Lennon)さんに言及した。
さらに、ワシントンの集会では、歌手のアリアナ・グランデ(Ariana Grande)さんやジェニファー・ハドソン(Jennifer Hudson)さん、マイリー・サイラス(Miley Cyrus)さん、デミ・ロヴァート(Demi Lovato)さんが公演を行う予定。(c)AFP/Chris Lefkow and Sebastien Blanc