クルド勢力、イラク北西部から撤退へ トルコが攻撃を警告
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【3月24日 AFP】トルコ政府が反政府武装組織「クルド労働者党(PKK)」の拠点への攻撃を警告したことを受けて、PKKは23日、イラク北西部から戦闘員を撤退させる意向を表明した。
トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は19日、シリアでの軍事作戦をイラク国境に至るクルド人勢力の支配地域にも拡大すると表明していた。
PKKの政治部門とみられている「クルド社会連合」(KCK)は、クルド語を話す少数派のヤジディー(Yazidi)教徒をイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の残虐行為から守るためイラク北部シンジャル(Sinjar)地域に展開させていた戦闘員は撤退するだろうと述べた。現地筋によると、PKKはシンジャル地域に約2000人の戦闘員を配備している。
トルコ軍およびトルコと同盟関係にあるシリア反体制派は19日、2か月近くにわたる軍事作戦でシリア北西部アフリン(Afrin)からクルド人民兵組織「クルド人民防衛部隊(YPG)」を放逐した。
エルドアン大統領はアフリン制圧を「重要な局面」と呼ぶ一方、さらなる軍事作戦を示唆。シンジャル地域にあるPKKの拠点に対する軍事作戦を実施する可能性に言及し、そうした拠点に対処するようイラク当局に求めたことも明らかにした。(c)AFP