不明マレー機はハイジャック阻止目的に遠隔操作、元首相が持論展開
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【3月23日 AFP】マレーシアのマハティール・モハマド(Mahathir Mohamad)元首相(92)は23日、2014年に消息を絶ったマレーシア航空(Malaysia Airlines)MH370便について、同機が飛行中にハイジャックされ、それを阻止しようと遠隔操作で操縦を引き継ぐ試みがなされた可能性があるとの考えを示した。同機をめぐっては現在、多くの陰謀論が飛び交っている。
マレーシア航空MH370便は2014年3月、乗客乗員239人を乗せてマレーシアのクアラルンプールから中国の北京へと向かう途中、消息を絶った。乗っていた人の多くが中国人だった。
マハティール氏はオーストラリア紙とのインタビューで、事実の隠ぺいにマレーシア政府が関わっていることは一切ないと信じているものの、不明機が遠隔操作によって操縦された可能性はあると指摘。
マハティール氏は、米航空宇宙機器大手ボーイング(Boeing)が飛行中にハイジャックされた航空機を遠隔操作する権利を認可されたという2006年の報道を引き合いに出し、「それが起こったのか、それとも起こらなかったのかは分からないが、機体の形跡が全くないというのはおかしい」と述べ、遠隔操作を可能にする技術は存在するとの考えを示した。
報道によると、ボーイングは民間機が飛行中ハイジャックされた時に操縦権をパイロットや乗務員から引き継ぎ、機体を遠隔で操作できるシステムの特許を2006年に米国で取得。ただ、安全性への懸念などから同システムがこれまで使われたという証拠は一つもない。
MH370便の消息は今もわかっていないことから、ハイジャックやテロの可能性も含め、同機をめぐる様々な説が唱えられている。(c)AFP