【3月20日 AFP】パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長は19日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の中東政策を批判し、デービッド・フリードマン(David Friedman)駐イスラエル米大使を「犬の子」と呼んだ。

 アッバス議長はヨルダン川西岸のラマラ(Ramallah)で自治政府の幹部らに対し、「テルアビブの米大使は入植者で犬の子だ」と非難した。

 これに対しホワイトハウス(White House)は19日、アッバス議長の発言は「侮辱だ」と批判した上で、憎しみと和平のどちらかを選ばなければならないと述べた。

 トランプ大統領の外交交渉特別代表、ジェイソン・グリーンブラット(Jason Greenblatt)氏はツイッター(Twitter)に「アッバス議長は憎しみに満ちた言辞か、自治区の住民の生活の質の向上に向けた具体的かつ実質的な取り組みを行って彼らを平和と繁栄に導くかのどちらかを選ぶ時に来ている」と述べた。

 昨年12月にトランプ政権がエルサレムをイスラエルの首都と認めて以来、パレスチナ自治政府とトランプ政権の関係は行き詰まっている。

 トランプ大統領は依然として中東和平に向けた仲介に乗り出す姿勢を示しているが、パレスチナ側はエルサレムをイスラエルの首都と認めたトランプ政権を仲介者として認めない姿勢を取り、トランプ政権との協議を拒否している。 (c)AFP