日本の伝統を詰め込んだ「劇場型」レストラン、中央には能舞台 東京
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【3月19日 AFPBB News】能舞台を併設した「劇場型」レストランが20日、東京・日本橋にオープンする。日本古来の芸能と食文化を国内外問わず多くの人に体験してもらおうというコンセプトで、能や狂言を鑑賞しながら飲食を楽しめるよう、ひのき舞台を囲むように客席が配置されている。
19日に行われた内覧会では、狂言師の野村萬斎(Mansai Nomura)さんによるこけら落としの公演が披露された。
劇場型レストランは、「水戯庵(Suigian)」と名付けられ、金魚などを用いた幻想的な展覧会を手がけることで知られる「アートアクアリウム・アーティスト」の木村英智(Hidetomo Kimura)氏(45)が企画した。
2020年の東京五輪に向けて国内でも「日本ブーム」が広がりを見せる中、木村氏は「国内各地を結ぶ街道の拠点で老舗も多く残る日本橋で、もっと気軽に『本物』と出合える場を提供したい」と話した。
日本各地で受け継がれてきた伝統品が、店内のさまざまな場所で活用されている。能舞台の鏡板は狩野派の絵師によるもので、京都市から移築された。食器類は、昨年に休業するまで100年以上続いていた長崎市の老舗料亭から受け継いだ。
今後は、能のほか、文楽や雅楽など伝統芸能を代表する各流派や芸者衆による演目が日替わりで上演される予定だ。(c)AFPBB News