豪・ASEAN首脳会議、ロヒンギャ問題を議論 スー・チー氏からも説明
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【3月18日】オーストラリアのシドニーで18日、同国とミャンマーのアウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)国家顧問らが出席する東南アジア諸国連合(ASEAN)の特別首脳会議で、イスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)の問題が議論された。
スー・チー氏は、ミャンマーのラカイン(Rakhine)州で政府軍によるロヒンギャ弾圧を逃れ隣国バングラデシュに70万人近くのロヒンギャが流出している事態にも沈黙を貫き続け、国際社会からの激しい批判にさらされている。
ロヒンギャの人道危機問題は、シドニーで同日まで開かれた豪・ASEANの特別首脳会議でも主要な議題となった。
オーストラリアのマルコム・ターンブル(Malcolm Turnbull)首相は会議後の記者会見で「ラカイン州での状況を、長時間かけて議論した」と述べた。スー・チー氏自身からも、ロヒンギャ問題に関して時間をかけた話があったという。
今年のASEAN議長国を務めるシンガポールのリー・シェンロン(Lee Hsien Loong)首相も同じ記者会見で、ロヒンギャをめぐる現在の状況は「ASEANの全加盟国の懸念事項だが、ASEANは干渉したり結果を強要したりはできない」と述べた。
そのうえで両首相は、ロヒンギャ問題の長期的な解決策に到達するための取り組みを支援し、ロヒンギャ難民らへの人道的支援を提供していくと述べた。(c)AFP