【3月15日 AFP】昨年9月に経営破たんした米玩具販売大手トイザらス(Toys R Us)が、米国内の全店舗の閉鎖または売却を計画していることが分かった。複数の米メディアが14日、報じた。3万3000人の雇用に影響が出る可能性があるという。

 同社は昨年、連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請していた。

 米紙ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street Journal)とワシントン・ポスト(Washington Post)が報じたところによると、トイザらスは15日の法廷審問に先立ち、清算手続きに入る方針を従業員らに伝えたという。

 ウォールストリート・ジャーナル紙によると、デービッド・ブランドン(David Brandon)最高経営責任者(CEO)は従業員との電話会議で、「すべてを売却する方針だ」と述べた。

 トイザらスは1948年創業で、自治領などを含め米国で881店舗を展開。従業員数は全世界で6万5000人超に上る。

 ニュージャージー州を拠点とするトイザらスは、2005年に米大手投資会社のコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)やベイン・キャピタル(Bain Capital)を含むコンソーシアムによってレバレッジド・バイアウト(LBO)方式で買収された。LBOは買収先の資産などを担保にして行うため、結果的にトイザらスは債務に苦しめられることになった。

 トイザらスも他の多くの小売業者と同様に、アマゾン・ドットコム(Amazon.com)などのインターネット通販業者との競争で打撃を受けてきた。(c)AFP