マドンナさん、戦争孤児からバレリーナになった女性の自伝を映画化
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【3月14日 AFP】米歌手のマドンナ(Madonna)さんが13日、アフリカ西部シエラレオネの戦争孤児という圧倒的に不利な状況を克服し、バレリーナとして成功を収めるミケーラ・デプリンス(Michaela DePrince)さん(23)の伝記映画の監督を務めると発表した。
2014年に出版されたデプリンスさんの自伝(訳書名は「夢へ翔けて: 戦争孤児から世界的バレリーナへ」)から取られた『Taking Flight』というタイトルの映画は、マドンナさんにとって、2008年の『ワンダーラスト(Filth and Wisdom)』、2011年の『ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋(W.E.)』に次ぐ3作目の監督作品となる。
シエラレオネ内戦の最中、おじに捨てられたデプリンスさんは児童養護施設でネグレクト(世話の放棄)される一方、肌の一部の色素が失われてしまう尋常性白斑を患っていた。
米国人家庭に養子として引き取られてからは、バレリーナとして米国、南アフリカ、オランダで活躍し、現在はオランダ国立バレエ団(Dutch National Ballet)にソリストとして在団。これ以前にもドキュメンタリー『ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!(First Position)』や、米歌手ビヨンセ(Beyonce)さんの2016年の意欲作でアフリカ系米国人の女性たちが逆境から立ち直る力をたたえたアルバム「レモネード(Lemonade)」の映像に出演している。
マドンナさんは声明で「逆境とはどういうものかを知っている一人のアーティスト、活動家として、ミケーラの生い立ちに深く共鳴した」とコメント。アフリカ南東部マラウイから4人の子どもを養子に迎えているマドンナさんにとって、孤児たちの苦境は心に響くものがあるようで、2008年にもマラウイのエイズ(AIDS、後天性免疫不全症候群)孤児たちのドキュメンタリーのプロデュースを手掛けている。(c)AFP