サウジ汚職取り締まり、被拘束者らへの虐待が横行 米紙報道
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【3月12日 AFP】米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は12日、サウジアラビアで進められている大規模な汚職取り締まりで、身柄を拘束されている人々が威圧や身体的な虐待を受けており、釈放後も恐怖心や不安感にさいなまれていると報じた。
同紙によると、虐待を受けて少なくとも17人が入院。また目撃証言によると、拘束中に死亡したある将軍は首の骨が折れていたという。
王子や閣僚、大物実業家を含む容疑者381人の多くが依然軍の監視下に置かれており、中には位置追跡用の足輪の着用を強制されている人もいると、同紙は伝えている。
サウジアラビアではムハンマド・ビン・サルマン(Mohammed bin Salman)皇太子が権力固めを進めており、昨年11月初めからこの取り締まりを指揮してきた。同皇太子は近く米国への公式訪問も予定されている。
AFPはサウジアラビア政府関係者らに取材を申し入れたものの、現時点では回答が得られていない。ニューヨーク・タイムズ紙は、同政府がこの虐待疑惑について「全くの虚偽」と否定したとしている。(c)AFP