【3月12日 AFP】中東とアジアで、紛争や緊迫化する情勢を背景に武器の輸入がこの5年間で急増していることが12日、スウェーデンのシンクタンク「ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)」の報告書で明らかになった。

 SIPRIによると紛争が多発している中東地域では、2013~17年の武器輸入量は2012年までの5年間と比べて103%増となった。これは、世界の武器輸入量の32%に相当する。

 中でもサウジアラビアは、イランの支援を受けたイエメンのイスラム教シーア(Shiite)派反政府武装勢力フーシ派(Huthi)に対する軍事作戦を展開する中、武器輸入量でインドに次ぐ世界2位となっている。

 サウジアラビアに最も多くの武器を輸出している国は米国で、全体の61%を占め、続いて英国が23%を占めた。一方、武器輸入量世界1位のインドへの輸出はロシアが62%を占めるが、世界最大の武器輸出国である米国も過去5年間で6倍以上増えている。

 中国は過去5年間で武器輸出が38%増加し、ミャンマーが輸入する武器の68%をまかなう主要な武器供給源となっている。また、バングラデシュでも武器輸入量の71%を中国が占め、インドと対立する核保有国パキスタンでも輸入の70%を占めた。(c)AFP