トランプ米大統領、数字などでいい加減な発言連発
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【3月10日 AFP】米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は、数字の正確性をあまり気にしていないのかもしれない。増加する対中貿易赤字の減少に向け、米政府と中国政府との間で協議が進められていると発表した際、肝心の数字が大きく間違っていたのだ。
トランプ大統領は7日、ツイッター(Twitter)に「中国に対して、対米貿易黒字を10億ドル(約1070億円)削減する計画をまとめるよう要請している」と投稿した。
だが実際の中国の対米貿易黒字はこんなものではなく、トランプ大統領が述べるべきだった正しい数字は1000億ドル(約10兆7000億円)だ。
またトランプ大統領は8日、鉄鋼とアルミニウムの輸入品に対する追加関税を表明した際、米国の対中国貿易赤字は(年間で)「少なくとも5000億ドル(約53兆円)」だと述べ、知的財産の損失も入れると「それよりはるかに大きな額となる」と述べた。
だがこれも間違い。
2017年の米国の対中貿易赤字は3752億ドル(約40兆円)で、5000億ドルは中国からの輸入総額ではあるかもしれないが、米国の中国への輸出額が考慮に入れられていない。
さらに、トランプ大統領の事実に対する適当な態度は今週、追加関税を表明する際にホワイトハウス(White House)に招いた鉄鋼労働者、スコット・ソーリッチ(Scott Sauritch)さんの家族にも及んだ。
トランプ大統領は「あなたの父親のハーマンさんも空からあなたのことを見守っていて、非常に誇らしく思っているだろう」と発言したが、これに対してスコットさんは「父はまだ生きています」と返した。(c)AFP