セクハラ疑惑の韓国著名文化人3氏、教科書から作品など削除へ
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【3月8日 AFP】韓国政府は8日、性的虐待疑惑の渦中にある著名な文化人3氏について、学校の教科書から名前の言及ほぼすべてと作品を削除する方針を発表した。
経済・技術分野における進歩にもかかわらず、社会には家父長制が根強く残る韓国でも、セクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)を告発する「#MeToo(私も)」運動が広がり始めており、さまざまな分野における重鎮たちから受けた性的虐待について声を上げる女性が増えている。
性的不品行が取り沙汰され、今回教科書からの削除対象となるのは、ノーベル文学賞(Nobel Prize in Literature)の候補として過去に何度も名前が挙がっている詩人の高銀(コ・ウン、Ko Un)、舞台監督の李潤澤(イ・ユンテク、Lee Yoon-taek)、劇作家の呉泰錫(オ・テソク、Oh Tae-seok)の3氏。
高氏については、女性詩人の崔泳美(チェ・ヨンミ、Choi Young-mi)氏が「怪物(Monster)」という作品の中で自身の経験を遠回しに明かすとともに、文壇の数多くの女性が高氏による性的虐待被害を受けてきたと訴えている。
李氏は自身の劇団に所属する女優10人以上のレイプやセクハラで捜査対象となっており、呉氏も女優や学生らに対するハラスメントが指摘されている。
教育省は3氏を「社会に議論を巻き起こした人物」とみなし、教科書に掲載されている作品に加え、40か所を超える言及についてそのほぼすべてを削除するとしている。(c)AFP