イタリアで初の黒人上院議員が誕生、反移民掲げる政党から立候補
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【3月7日 AFP】イタリアで4日に投開票された上院選で、ポピュリスト政党「同盟(The League)」で移民問題の広報役を務めるナイジェリア出身の候補が当選し、同国初の黒人上院議員が誕生した。
当選したのは、移民問題の中心地の一つである同国北部の工業都市ブレシア(Brescia)から出馬したトニー・イウォビ(Tony Iwobi)氏。イウォビ氏が所属する同盟はイタリアで外国人憎悪を扇動しているとして批判を浴びている政党だ。
4日の選挙結果を受け、イウォビ氏は6日「大きな興奮とともに上院議員に当選したことを報告します。新たな冒険の始まりです」とフェイスブック(Facebook)で喜びを語った。
イウォビ氏はナイジェリア北部のグサウ(Gusau)生まれで、1970年代からイタリアで暮らしており、20年以上にわたる同盟の支持者だという。
同盟のマッテオ・サルビーニ(Matteo Salvini)書記長と同様、イウォビ氏の主張はイタリアにおける人種差別の増加は不法移民の流入にあるというものだ。今年1月には「規則も国もなく、誰彼の区別なく受け入れてしまうところから差別は始まる。不法性が直接、暴力につながり、これが人種差別という反応を引き起こす」と語り、同盟は「差別主義の防波堤となりうる健全で管理された入国管理を支持する」と説明している。
2013年以降、北アフリカからイタリア沿岸へと流入した移民は69万人を超えている。(c)AFP