「本当に核放棄する意思あるのか」 韓国紙、南北合意に半信半疑
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【3月7日 AFP】文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-in)大統領が派遣した特使団に対し、北朝鮮が非核化協議に前向きな姿勢を示したことについて、7日付の韓国各紙は一定の評価をしているものの、過去の事例を挙げて北朝鮮の出方を警戒する向きも一部にあり、同国の真意には疑問符がつくと警鐘を鳴らしている。
6日に平壌で北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong Un)朝鮮労働党委員長と会談した韓国特使団の鄭義溶(チョン・ウィヨン、Chung Eui-yong)国家安保室長によると、正恩氏は「北朝鮮に対する軍事的脅威が取り除かれ、体制の安全が保証されるのであれば核を保持する理由はない」と述べた。また4月に南北首脳会談を開催することでも北朝鮮と合意したという。
これについて保守系の朝鮮日報(Chosun Ilbo)は社説で、「首脳会談開催に関しては評価すべき点はある」としたが、「北朝鮮に本当に核兵器を放棄する意思があるのかという核心的な問題についての疑問は依然として残ったままだ」と警告。
また、北朝鮮が2005年にも「検証可能かつ不可逆で完全な」核廃棄に合意しながらその1年後に核実験を実施していると指摘。さらに北朝鮮は南北融和を演出して国際社会による制裁緩和や核兵器開発の時間稼ぎを狙っている可能性があると警告し、そのような事態となれば韓国も国際社会も再び北朝鮮の手中に落ちることになると懸念を示した。
一方、産業界寄りの中央日報(Joongang Ilbo)は、実現すれば3度目となる南北首脳会談について、北朝鮮の核放棄につながらないのであれば無意味だと断じた。「朝鮮半島に平和が根付くことを北朝鮮が真に願うのならば、具体的に非核化に向けて踏み出す必要がある」
これに対し革新系のハンギョレ(Hankyoreh)新聞は、「予想を超えた非常に意味のある合意」「完全非核化への道が開かれた」などと南北首脳会談の開催合意を積極的に歓迎する論調だった。(c)AFP