【3月7日 AFP】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム、Kim Jong-Nam)氏がマレーシアで暗殺された事件で、米国務省は6日、北朝鮮が殺害を指示し、猛毒の神経剤VXが使われたと公式に結論づけた。

 国務省のヘザー・ナウアート(Heather Nauert)報道官は「化学兵器の使用に対する普遍的規範のあからさまな軽視は、北朝鮮の無謀な本質をさらに証拠立てるものであり、われわれが北朝鮮のいかなる種類の大量破壊兵器プログラムも許容できないことを明らかにした」と述べた。

 米国は今回の結論を受けて北朝鮮に対して追加の経済制裁を科したが、北朝鮮はすでに米国と国連(UN)から厳しい制裁を科されているため、影響はほとんどない。

 正男氏は昨年2月、クアラルンプール国際空港(Kuala Lumpur international Airport)で顔に液体を塗り付けられた後に死亡。遺体からVXが検出された。北朝鮮国籍の男らと共謀して同氏を殺害したとして、インドネシア国籍の女とベトナム国籍の女が起訴されている。(c)AFP