【3月7日 AFP】米特殊検察官局(OSC)は6日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の上級顧問、ケリーアン・コンウェー(Kellyanne Conway)氏(51)が公職にありながら共和党の立候補者を支持する発言をしたのは倫理規定違反に当たると報告した。

 コンウェー氏は2016年大統領選でトランプ陣営の選対本部長を務めた側近だが、OSCがホワイトハウス(White House)に提出した報告書によると、2度にわたって米連邦政府公務員の選挙運動などを禁じたハッチ法(Hatch Act)に違反したという。

 OSCは倫理違反を監視する米政府機関で、ロバート・モラー(Robert Mueller)特別検察官が指揮する2016年大統領選のロシア介入疑惑捜査とは無関係。

 OSCは報告書の中で、アラバマ州で昨年12月に行われた上院補選でのコンウェー氏の発言は、政府での公務と立候補者らについての政治的見解を混同したもので許容できない指摘した。

 これを受け、目下のところケーブルTVでは最も認知度の高いトランプ政権の顔であるコンウェー氏に対し何らかの処分を科すか否かの決断はトランプ大統領に委ねられる。

 この件について、ホワイトハウスのホーガン・ギドリー(Hogan Gidley)報道官は、アラバマ州補選でコンウェー氏は「特定の候補者を支持も批判もしていない」「政権の政策を支持する人物が上下院にいて欲しいという大統領の立場を表明しただけだ」と述べ、コンウェー氏が処分を受ける可能性は低いとの見方を示した。(c)AFP