シリア、東グータで地上戦激化 北西部でトルコが政権派を空爆
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【3月4日 AFP】シリア首都ダマスカス近郊の反体制派支配地区、東グータ(Eastern Ghouta)で3日、住民数万人が緊急救援物資の到着を待つ中、政府軍が攻勢を強めた。また、トルコがクルド人民兵組織「クルド人民防衛部隊(YPG)」への攻撃を続けるシリア北西部アフリン(Afrin)では、YPGを支援するシリア政権派民兵36人がトルコ側の空爆で死亡した。
在英NGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」によると、東グータでは激しい空爆と砲撃の後、過去数日で地上戦が激化しており、政権派が農業地域内の数区域を奪取した。政権派は1日以降着実に進攻を続けており、3日だけでも東グータの東部と南東部にある2区域を奪回した。
東グータでは先月27日、ロシアが提案した毎日5時間の「人道的停戦」が発効したが、地上戦はその後に実行された。また、空爆は減少したものの、依然として死者を出し続けており、トラックに詰まれた緊急支援物資が搬入できないままになっている。
シリア人権監視団によると、アフリンでは、YPGを支援するシリア政権派民兵少なくとも36人がトルコ軍の空爆により死亡。同監視団は、シリア政権派部隊に対するトルコの空爆は過去48時間に3度行われたとした。
また、クルド人主導の合同部隊「シリア民主軍(SDF)」も、トルコ側の攻撃は政権派部隊のいる位置を狙っていたとしている。
同監視団によると、トルコ主導の部隊は3日、アフリン北西部のラジョ(Rajo)地区を制圧。同日時点でアフリン全体の2割余りを支配下に置いた。(c)AFP/Hasan Mohammed