【3月3日 AFP】欧州の厳しい寒波による死者はこの1週間で60人を超えた。2日も交通の乱れなどの混乱は続いたが、シベリア気団の影響によるこの寒波も週末は一息つくと予想されている。

 欧州全土は1日、豪雪と激しい吹雪に見舞われた。一部の地域で天候はわずかに回復したものの、気温はどこもおおむね氷点下となっている。道路で通行止めなどが相次いでいるほか、鉄道や空の便に大幅な遅れが出ている。

 吹雪が続くスイスでは氷点下40度を記録。普段は温暖な地中海のビーチも雪に覆われた。

 AFPの集計によると、この凍えるほどの寒さの影響で、この1週間に60人以上が死亡した。ポーランドで23人、スロバキアで7人、チェコで6人、リトアニアとフランスで各5人が死亡したほか、スペイン、イタリア、ルーマニア、セルビア、スロベニア、英国、オランダ、スウェーデン、ノルウェーでも死者が出ている。

 警察によると、フランス北部ランス(Lens)では空き家に侵入したホームレスの男性が暖を取ろうと火を付けたところ、煙を吸って死亡したという。(c)AFP