【3月1日 AFP】オーストラリアを代表するプロサーファーで、南アフリカで行われた大会中にサメに襲われて格闘したことでも知られるミック・ファニング(Mick Fanning)が28日、自身のインスタグラム(Instagram)で現役を引退する意向を表明した。

 ワールド・サーフリーグ(WSL)で通算3度の世界タイトルを獲得した実績を持つ36歳は、今月末から豪ビクトリア(Victoria)州で開催される大会が自身にとって最後になるとして、「リップカール・プロ・ベルズビーチ(Rip Curl Pro Bells Beach)が、WSLのフルタイムの選手としてラストの大会になる」と発表した。

「WSLツアーではたくさんのことを手に入れたが、新しいチャレンジが必要だ。今でもこのスポーツを愛しているが、世界タイトルを目指して戦うために必要なモチベーションを見いだすことや、競技に専念することはもうできない。以前と同じように楽しめなくなっている。サーフィンのことを愛しているし、競技には本当にわくわくするけれど、人生の現段階において別の道があると感じている」

 2007年、2009年、そして2013年に世界王者のタイトルを手にしたファニングは、2015年に南アフリカ・東ケープ(Eastern Cape)州のジェフリーズベイ(Jeffreys Bay)で開催された大会でホオジロザメに襲われ、世界中で大きなニュースになった。

 テレビでも生中継されていた恐ろしい災難を無傷で切り抜けたファニングについて、通算11度の世界王者に輝いている米国のケリー・スレーター(Kelly Slater)は「ミックは偉大なチャンピオンであり、それ以上に人格者だ。彼と一緒に競技し、良き友人になれたことを光栄に思う。彼は常に真っ正直で、自分自身のこともたくさん教えられた」と豪ABCにコメントした。(c)AFP