【3月1日 AFP】音楽ストリーミング配信サービスを手掛けるスウェーデンの「スポティファイ(Spotify)」は2月28日、米ニューヨーク証券取引所(NYSE)への上場申請書を公開した。今回の新規株式公開(IPO)で最大10億ドル(約1000億円)の調達を目指す。

 スポティファイは米証券取引委員会(SEC)に提出した申請書で、同社が先陣を切った革命的な音楽ストリーミング事業により今後も急成長が続くと自信を示した。一方で、多額の赤字が続いていることも認めている。

 共同創業者のダニエル・エク(Daniel Ek)最高経営責任者(CEO、35)は声明で「ストリーミングはたくさんの人の音楽の聴き方を変えたが、世界にはまだ開拓できていないユーザーがいて、成長の大きな潜在力があると考えている」と述べた。

 エク氏は、約20億人が利用するフェイスブック(Facebook)や、ユーチューブ(YouTube)に言及し、インターネット企業は「世界規模」でユーザーにアプローチできるとの見方を示した。

 また、スポティファイは現在61か国・地域で展開しているが、平均的な米国人が音楽を聴く時間が週32時間に上ることを挙げ、成熟市場でも成長の余地はあると述べている。

 同社によると、月間ユーザー数は有料会員7100万人を含む1億5900万人。これはライバルと目される米アップル(Apple)の2倍に上る。(c)AFP/Shaun TANDON