【3月1日 AFP】米スポーツ用品小売りのディックス・スポーティンググッズ(Dick's Sporting Goods)は2月28日、フロリダ州の高校で先月発生した銃乱射事件を受け、事件で使われた類いの半自動小銃の販売を取りやめるとともに、今後は21歳未満の顧客に対して銃器を一切販売しないと発表した。

 さらにディックスは、「常識的な銃規制改革」を法制化するよう政治家らに要請。今回の動きは、フロリダ州パークランド(Parkland)の高校で発生し、生徒14人を含む17人が死亡した銃乱射事件の被害者の訴えに応えるものだとした。

 乱射事件のニコラス・クルーズ(Nikolas Cruz)容疑者は、米国内の乱射事件の多くで使用されてきた半自動ライフル銃「AR15」を使用したほか、事件の数か月前、乱射に使ったのとは別の銃をディックスから購入していた。

 同社のエドワード・スタック(Edward Stack)最高経営責任者(CEO)は、「われわれは目の前にある問題の解決に貢献しなければならない」と表明。「銃による暴力はあまりに多くの人命を奪う伝染病であり、米国の未来にとって最も輝かしい希望、つまり子どもたちまでもが犠牲になっている」とした。

 事件後、米企業の間では銃産業に反発する動きが続いており、政治家への圧力により銃所有規制の取り組みを妨げる有力ロビー団体「全米ライフル協会(NRA)」との関係を絶つ企業が相次いでいる。(c)AFP