【2月28日 AFP】就任から1年が経過したばかりのドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が、早くも2020年の次期大統領選に向けた選挙対策責任者を指名した。

 トランプ陣営が27日に出した声明によると、選対責任者に任命されたのはデジタル戦略専門家のブラッド・パースケール(Brad Parscale)氏(42)。同氏は、非常に厳しい長期戦となることが既に予想されている次期大統領選の土台づくりに着手することになる。

 選挙戦が本格化した後もパースケール氏が選対責任者を務めるかどうかは現時点では不明。とはいえ同氏の起用は、米国のいわゆる「パーマネント・キャンペーン(永久選挙運動)」の兆候の一つといえる。

 カンザス州生まれのパースケール氏は長いひげが特徴的で、政治に関わる前はトランプ大統領の一族が経営する複合企業トランプ・オーガニゼーション(Trump Organization)でデジタルマーケティングを担当していた。

 2016年の大統領選では、フェイスブック(Facebook)やツイッター(Twitter)に大きな重点を置き、少数派の投票率抑制を目指す取り組みが物議を醸し、その名が知られるようになった。

 そのためパースケール氏は、大統領選をトランプ氏に有利な方向に動かそうとしたとされるロシアとトランプ陣営との共謀疑惑の渦中にも置かれたが、議会からの聴取要請を受け出した声明では「2016年のトランプ陣営の選挙活動のデジタルおよびデータ運用において、ロシアのいかなる関与も把握していない」と述べている。(c)AFP