南スーダンに飢饉再来の恐れ、人口の半数近くが極度の飢え
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【2月27日 AFP】内戦下の南スーダンでは、人口の半数近くが極度の飢えに苦しんでおり、しかも飢饉(ききん)の発生が危惧されていることからさらに多くの人の食料が尽きる恐れがあると、同国政府および国連(UN)機関が26日、警鐘を鳴らした。
南スーダンは1年前にも、長引く内戦の影響により飢饉に見舞われた。同国統計局は、今年は農作物の減産期に入る前でさえ、食料不足に悩む人の数が4割増える可能性があると警告している。
飢饉とは、食料不足が原因で命を落とす人が出始める状況を指し、昨年には約10万人がその影響を受けた。収束が宣言されたのは、同年6月だった。
同局は声明を出し、深刻な食料不安に直面している人の数が、先月の時点で人口の48%に当たる530万人に達したと発表。
また国連の3援助機関は共同声明で、「昨年後半は、アクセスの改善と大規模な人道支援対応が奏功して飢饉の抑制と回避につながった。にもかかわらず、今ほど食料不安について見通しが厳しかったことはない」と指摘した。
南スーダンは4年に及ぶ内戦で、農業が荒廃。物価は高騰し、降雨にも恵まれない状況が続いている。さらに、作物が荒らされる虫害も発生している。
統計局と援助機関は、人道援助が強化されなければ、人口の3分の2に当たる700万人以上が食料不安に陥る恐れもあると警告している。(c)AFP