【2月27日 AFP】中国では27日、国家主席の任期を撤廃する憲法改正への非難のコメントがソーシャルメディア上で相次いでいるのを受けて、共産党の方針を擁護すべく、批判的なコメントをブロックする動きが急ピッチで進められている。

 2期10年だった任期を撤廃する憲法改正案は、習近平(Xi Jinping)国家主席の長期政権に道を開くことになり、多くの中国ウオッチャーに衝撃を与えた。

 その一方、ソーシャルメディアでは検閲によって批判的な意見がブロックされ、 「反対する」「即位布告された王」「任期制」「(習氏がよく比較される)くまのプーさん」などの単語検索が妨害された。

 だが中国版ツイッター(Twitter)のウェイボー(Weibo)では、発表から2日経った27日もユーザーによる非難の声が上がり続け、「情けない。13億人の人口がいるのに誰も抵抗できない」などのコメントが投稿された。

 一方で国営メディアは新たに、党中央委員会の憲法改正案をたたえる社説を発表。同案は全国人民代表大会(National People's Congress、全人代、国会に相当)で承認される見通しで、習国家主席は2023年以降も権力を握り続けることが可能となる。

 国営英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)は、「党と国の指導システムを完全なものにするために必要な決定」と評した。(c)AFP