【2月27日 AFP】シリアの首都ダマスカス近郊の反体制派支配地区、東グータ(Eastern Ghouta)で政権側の空爆などにより民間人の死者が多数出ている問題で、米政府は26日、ロシアに対し、影響力を行使して直ちに完全な停戦を実現させるよう圧力をかけた。

 米国務省のヘザー・ナウアート(Heather Nauert)報道官はツイッター(Twitter)で、国連安全保障理事会(UN Security Council)が24日にシリア全土での30日間の停戦決議を採択したにもかかわらず、シリアのバッシャール・アサド(President Bashar al-Assad)政権とそれを支持するロシアとイランは人口密集地区の東グータへの攻撃を続けていると指摘。アサド政権は空爆や砲撃などで大勢の民間人を恐怖に陥れ、攻撃には塩素ガスも用いていると非難した。

 その上で「ロシアは、安保理の停戦決議の義務を履行すると決めたのなら東グータ地区での軍事行動を停止させる影響力を持っている」と強調。攻撃の即時停止と、人道関係者が負傷者の治療や支援物資の搬入を緊急にできるようにすることを求めた。(c)AFP