【2月26日 AFP】フランスの女性の10人に1人以上が少なくとも1回はレイプ被害に遭っていることが、23日に発表された性暴力に関する調査結果で明らかになった。

 シンクタンクのフォンダシオン・ジャン・ジョレス(FJJ)が仏調査会社Ifopに委託して18歳以上の女性を対象に2月6~16日に行ったオンライン調査によると、調査に応じた女性2167人の12%が、フランスの法律でレイプと規定される「暴力、強制、不意打ちをもって行われる性的挿入行為」の被害に遭ったことがあると回答した。

 また回答者の5%は、2回以上被害を受けたと答えた。

 レイプ被害経験者のうち、31%が夫や恋人などのパートナーから襲われたと答え、19%が知り合いから被害を受けたと回答。見知らぬ他人が加害者だったと答えた人はわずか17%だった。

 被害経験者の半数が、襲われた当時は子どもか10代だったと述べ、42%が被害に遭った場所は自宅だったと答えた。

 しかし、加害者を公的に訴えた被害経験者はたった15%だった。一方、自殺を図った経験があると答えた人は20%で、フランスの女性の一般的水準を4倍も上回り、被害者の多くが心の傷(トラウマ)を抱えていることが裏付けられた。

 FJJによると、回答者の中には米ハリウッド(Hollywood)の大物プロデューサーだったハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)氏のスキャンダルをきっかけにソーシャルメディアで相次ぐ性暴力の告発に勇気付けられて沈黙を破り、初めて被害経験を明かした人がいる可能性がある。仏内務省は先月、2017年10~12月の性暴力被害の報告が前年同期比で31.5%増えたと発表している。(c)AFP