ユニセフ・ナンバー2が辞任、前職時代の性的不品行で
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【2月23日 AFP】国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)のジャスティン・フォーサイス(Justin Forsyth)事務局次長が22日、前職時代の女性職員らに対する不適切な言動の発覚を受け、「組織の名誉を傷つけたくない」として辞任した。
フォーサイス氏は英国の子ども支援NGO「セーブ・ザ・チルドレン(Save the Children)」のトップを務めていた時期に関する「過ち」について再度謝罪したが、ユニセフ事務局次長を辞任するのは、今回のスキャンダルによってユニセフとセーブ・ザ・チルドレン両組織の評判を傷つけないようにするためだと述べた。
同氏は声明で「セーブ・ザ・チルドレンで犯した過ちのために、ユニセフの地位を退くのではない点を明確にしておきたい。それらの不適切な言動は何年も前に、適切なプロセスを経て対処されている」とした上で「当時も面と向かって謝罪した。今一度、謝罪する」と述べた。さらに「ユニセフとセーブ・ザ・チルドレン両組織や私たちのより大きな目標に悪影響を及ぼさないよう、この決断を下した。私は二つの組織に深い愛情を持っている」と述べた。
フォーサイス氏は2016年、ユニセフの事務局次長に就任。それ以前は子ども支援を専門とするNGO、セーブ・ザ・チルドレンの最高経営責任者(CEO)を務めていたが、職員3人から同氏が不適切な内容のメールを送ったり、若い女性スタッフの服装に口を出したりしているとして苦情が寄せられていた。
ユニセフは21日、「採用当時にフォーサイス氏の不適切なコメントに対する苦情を把握していなかった」と明らかにした。
セクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)告発運動「#MeToo(私も)」を受けて、アントニオ・グテレス(Antonio Guterres)国連事務総長は今月、セクハラを一切容認しない方針を示し、国連機関の職員による性的不品行対策を強化する新たな策を打ち出すと約束した。(c)AFP