ロヒンギャ難民キャンプにゾウ乱入、子供と男性を踏み殺す
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【2月23日 AFP】バングラデシュにあるミャンマーのイスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)の難民キャンプで22日、ロヒンギャの子供とバングラデシュ人男性の計2人が野生のゾウに踏みつけられて死亡した。複数の当局者が明らかにした。
現場は、ミャンマーと国境を接するバングラデシュ南東部のコックスバザール(Cox's Bazar)に近いクトゥパロン(Kutupalong)にある大規模難民キャンプ。
森林当局トップはAFPに対し、「野生のゾウがロヒンギャの子供1人を踏みつけて殺した。ゾウはロヒンギャ難民や地元の村人に追い立てられた際、さらにバングラデシュ人の男性1人を踏み殺した」と述べた。この他に5人が負傷したという。
この難民キャンプは、昨年8月に始まったロヒンギャ難民の大量流入を受けて森林地につくられたもので、防水シートと竹でできた壊れやすい小屋が建てられていた。現地当局者によると、群れからはぐれたゾウがキャンプの敷地内で暴れまわり、約100軒のロヒンギャの小屋を壊したという。
コックスバザールには100頭以上のゾウが生息している。この地域に最後に残っていた森林地に大規模なロヒンギャ難民キャンプがつくられると、人と野生動物の衝突が相次ぎ、森林当局トップによるとロヒンギャを中心に少なくとも13人が野生のゾウに殺されている。(c)AFP