【2月22日 AFP】平昌冬季五輪に合わせて訪韓した北朝鮮の高官代表団の接待で、韓国政府が支出した食費が1人1食当たりおよそ28万4000ウォン(約2万8000円)に上ることが、韓国メディアの報道で明らかになった。このほか宿泊費や交通費など、3日間の滞在で合わせて2億4000万ウォン(約2400万円)を韓国側が負担したという。

 北朝鮮から派遣された代表団は、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長の妹の金与正(キム・ヨジョン、Kim Yo-Jong)党中央委員会第1副部長や、金永南(キム・ヨンナム、Kim Yong-Nam)最高人民会議常任委員長など高官4人と随行員18人で構成されていた。

 韓国・聯合ニュース(Yonhap News)が21日夜、韓国統一省の情報として伝えたところによると、3日間の滞在にかかった費用のうち食費は5000万ウォン(約490万円)だった。代表団は訪韓中に8回食事をしていることから、1人1回当たりの食費は28万4000ウォンだった計算になる。

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-in)大統領との青瓦台(大統領府)での食事会では、タラを使った料理やキムチ、朝鮮半島の焼酎「ソジュ」が振る舞われ、最後の晩さん会では牛肉のマリネなどが出された。

 このほか韓国政府は、北朝鮮代表団のソウルや江陵(Gangneung)の高級ホテルの宿泊費に1億3000万ウォン(約1280万円)、交通費にも5000万ウォンを支出した。

 韓国政府は北朝鮮代表団の訪韓費用として30億ウォン(約2億9600万円)を予算計上しているが、平昌五輪に参加した北朝鮮選手団の費用はこれとは別に国際オリンピック委員会(IOC)が負担するという。(c)AFP