トルコ政府、化学的去勢の実施を検討 子どもへの性犯罪に国民の怒り
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【2月21日 AFP】(更新)トルコ政府は20日、子どもが被害者となる性犯罪事件に国民から怒りの声が上がっていることを受けて、性犯罪者に化学的去勢を行うことを検討すると発表した。
アブドゥルハミト・ギュル(Abdulhamit Gul)法相は「性欲を抑制またはなくすための化学的去勢の実施とその期間は裁判所が決める」と述べ、「導入について数日中に政府内で協議することになるだろう」と付け加えた。
トルコは2016年、有罪判決を受けた性犯罪者に対する化学的去勢を導入したが、国家評議会(行政事件の最高裁)が昨年8月、化学的去勢の定義と制限があいまいだとして実施を中止させていた。
今月10日にもトルコ南部アダナ(Adana)県で20歳の男が結婚式の際に4歳の子どもに性的暴行を加える事件が発生。男は起訴され、アナトリア通信(Anadolu)によると検察は20日、禁錮66年を求刑した。
化学的去勢は薬物で性的衝動を抑制するものだが、その効果は永続的ではない。
複数の人権団体によると、裁判所が判決を出した子どもに対する性犯罪事件は、トルコ法務省のデータで2006年の3778件から2016年の2万1189件に急増している。 (c)AFP