老舗ギターメーカー、米ギブソンが経営危機 債務返済に苦慮
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【2月20日 AFP】世界的に有名なギターメーカー、米ギブソン・ブランズ(Gibson Brands)が経営危機に直面している。販売が伸び悩む中、半年後に返済期限を迎えるおよそ400億円分などの債務が負担になっているもよう。債務借り換えの検討に入ったほか、一部製品の販売打ち切りなども計画している。
ギブソンは1894年にテネシー州ナッシュビル(Nashville)で創業。「レス・ポール(Les Paul)」など著名なギターを製造し、ジョン・レノン(John Lennon)やエルビス・プレスリー(Elvis Presley)が愛用したことでも知られる。
しかし、その老舗メーカーが会社の存続が危ぶまれるほどの深刻な財政問題に見舞われている。地元ニュースメディアのナッシュビル・ポスト(Nashville Post)によると、ギブソンは今年8月初めに3億7500万ドル(約400億円)の債務が返済期限を迎えるという。
19日には、経営再建に向けて新しい財務責任者を起用したと発表。投資銀行と債務借り換え案を策定していることも明らかにした。
ヘンリー・ジャスキビッツ(Henry Juszkiewicz)最高経営責任者(CEO)は声明の中で「楽器とプロ向け音響機器の販売は利益を上げており、成長しているが、数年前の数字を依然として下回っている」と説明。
ビジネス戦略見直しの一環で、「フィリップス(Philips)」ブランドの一般向けオーディオ機器事業を引き続き合理化するほか、売れ行きがよくない一部製品の販売を停止する考えも示した。数年以内に債務を完済したいとしている。
ギブソンは2014年にオランダの電機大手フィリップスの音響機器部門を1億3500万ドル(約144億円)で買収した。
ギブソンのギターを演奏したスターには、ブルース界の巨匠、故B・B・キング(B.B. King)さん、英ロックバンド「ザ・ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)」のキース・リチャーズ(Keith Richards)さん、「レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)」のジミー・ペイジ(Jimmy Page)さんらもいる。(c)AFP