【2月19日 AFP】男子テニス、ABNアムロ世界テニストーナメント(ABN AMRO World Tennis Tournament 2018)は18日、シングルス決勝が行われ、大会第1シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が6-2、6-2で第2シードのグリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)に快勝。最年長での世界ランク1位奪取を通算97勝目で飾ったフェデラーは「人生で最高の数週間だ」と喜んだ。

 36歳のフェデラーは「素晴らしい一週間だ。週が始まったときの目標は準決勝進出だった。本当に夢のようだし、すごくうれしい。これだけの時間(6年間)が空いて、また1位になれるなんて信じられない。人生で最高の数週間だよ」とコメントした。

 男子では最多の四大大会(グランドスラム)通算20勝を誇るフェデラーは、19日に発表される最新の世界ランキングで、2012年10月以来となる1位の座へ正式に返り咲く。1月に全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2018)で通算6回目の優勝を果たしているフェデラーは、これで2大会連続優勝を果たし、戦績は無傷の12連勝となっている。

「最後に一番良い試合を取っておいた。最初の試合と最後の試合で最高のプレーができた。その間は戦いで、1位に戻るための精神的な重圧があった。でもなんとか期待に応えることができた。重圧を乗り越え、そしてきょうは最初から最高のプレーができた」

 36歳でのランキング1位は、これまでの最年長だったアンドレ・アガシ(Andre Agassi)氏を3歳上回る記録。また、オープン化以後の男子のツアー勝利数で、フェデラーより多いのは109勝のジミー・コナーズ(Jimmy Connors)氏だけとなっており、本人もまずは100勝を目指すと話している。

「97はまだ100じゃない。決勝に近づきたいなら健康を保たないと、ちょっとしたことですべてがあっという間にダメになる可能性だってある」

 またこの優勝は、フェデラーにとって2005年、2012年に続く自身3回目のABNアムロのタイトルとなった。調子の上がらないディミトロフをわずか55分で退け、一気に決着をつけたフェデラーは、ディミトロフとの直接対決の戦績を7勝0敗としている。

 フェデラーは「タフな決勝を予想していたが、途中グリゴールはベストの状態ではなかったように思う。彼は素晴らしい選手で、素晴らしいアスリートだし、このところは良いプレーを続けている。こちらはここぞというタイミングでギアを入れ替えることができたし、相手の隙を突けた。とても満足している」と話した。

 決勝であっさり敗れたことについて、ディミトロフ本人はけがやコンディション不良を否定したが、大会ディレクターは同選手の体調が思わしくなかったことを明かしている。それでもディレクターは「全体としては良い一週間だった。少し物足りなかったのはきょうだけだ。ただ、コートでは何があるかわからないし、すべてはフェデラーの力だ。彼は1位に戻り、毎週良いプレーをして、限界を破り続けている」と話した。(c)AFP/Scott WILLIAMS