移民への処遇「残酷」 人権オンブズマン改善要求 スペイン
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【2月17日 AFP】スペインの人権オンブズマンが15日、不法移民に対する当局の処遇は「残酷」なことが多いと非難し、制度の改善を求めた。
スペイン議会の委員会に出席した人権活動家のフランシスコ・フェルナンデス・マルガン(Francisco Fernandez Marugan)氏は、「現行の制度は非効率で資金も不足しており、より良い生活を求めているにすぎない人々に対して残酷なことが多い」と述べ、警察署や移民受け入れ・収容センターなどの主な問題を指摘した。
マルガン氏は、移民は「ほとんど日が差さず水道もない」独房に72時間も入れられることがあると説明し、昨年末に数週間移民収容所として使用された同国南部マラガ(Malaga)の近くにあるアルチドーナ(Archidona)刑務所でアルジェリア移民のモハメド・ブデルバラ(Mohamed Bouderbala)さんが16時間独居拘禁された後に自殺し、スペイン国内で物議を醸した事例を挙げた。
公式の統計によれば、2017年のスペインの不法入国者数は2万8350人前後で、うち約2万2000人は海から入国していた。2016年の不法入国者は約1万4000人だった。このようにしてスペインに来る人たちの数は欧州で3番目に多いが、イタリアとギリシャに比べるとはるかに少ない。(c)AFP