ガザ地区唯一の発電所が操業停止、燃料不足で
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【2月16日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)唯一の発電所が15日、燃料不足のために操業を停止した。当局が明らかにした。悪化しているガザ地区の人道状況に懸念が生じている。
通常はガザ地区の電力の約5分の1を賄っているこの発電所の操業停止により、すでに深刻な電力危機がいっそう悪化するとみられている。
ガザの住民200万人の元へは、1日のうち約4時間ほどしか電気が届かない。
この発電所は通常、エジプトから輸入した燃料を使用して1日に約20メガワットを発電している。操業停止により、ガザ地区の電力はイスラエルから輸入している約120メガワットのみとなった。
ガザ地区の電力供給会社の広報担当者によると、ガザ地区の1日の電力需要は約500メガワットだという。同社は発電所への早期の燃料供給再開に協力を呼び掛けた。
アラブ首長国連邦(UAE)は先週、病院をはじめとする主要施設の発電機用燃料の購入資金を提供した。ここ数週間の壊滅的な電力不足の影響で、病院3か所、医療施設16か所が、極めて重要な医療サービスの提供中止に追い込まれていた。
イスラエルはイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)を孤立化させるために必要な措置として、10年以上にわたってガザ地区の封鎖を続けている。近年はエジプトも境界を封鎖している。(c)AFP