【2月15日 AFP】(更新)南アフリカのジェイコブ・ズマ(Jacob Zuma)大統領(75)は14日、国民に向けたテレビ演説を行い、即時辞任を表明した。与党のアフリカ民族会議(ANC)はこれに先立ち、議会による不信任決議を通じてズマ氏を退陣させる構えを示していた。後任にはシリル・ラマポーザ(Cyril Ramaphosa)副大統領が就任する見込み。

 ズマ大統領は30分間の演説で、「大統領を直ちに辞任するという決定に至った」と表明。「私は最善を尽くして南アフリカの国民に仕えてきた。わが国の最高官として私を信頼してくれた国民には生涯感謝する」と語った。

 長年にわたり汚職疑惑が付きまとっていたズマ大統領は、ANCから退陣を指示されていた。ズマ氏はこの経緯を批判し、「私は政界から去ることを恐れてはいない。わが党に対し、私の違反行為と退陣指示の理由を明確にしてくれるよう求めただけだ」と述べた。

 裕福な元実業家のラマポーザ氏は、ズマ氏と権力闘争を繰り広げてきた人物で、昨年12月にANC議長(党首)に選任されて党の主導権を手中に収めていた。15日か16日に議会で行われる投票で次期大統領に選出されるとみられる。(c)AFP