米国防総省、19年度予算案は約74兆円 前年比10%増
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【2月13日 AFP】米国防総省は12日、2019年会計年度の予算案を発表した。総額は6860億ドル(約74兆5000億円)と、18年度の6120億ドル(約66兆5000億円)から10%以上も増えている。さらに米軍全体で数万人規模の要員増も求めている。
国防総省は新たな国防戦略に対応する形で予算案を大幅に引き上げており、海外援助や外交関連予算を大きく削られた国務省とは対照的だ。
ジェームズ・マティス(James Mattis)国防長官は先に、米国がロシアや中国との新たな「大国」間競争にあると警告。欧州、中東、アジアにおける複数の脅威への対応を進めながら、米軍の規模増大と軍艦および最新兵器の増強を計り、準備態勢を改善する意向を示していた。
国防総省のデービッド・ノーキスト(David Norquist)次官は記者会見で「中国とロシアが自国の権威主義的な価値観と一致した世界の形成を目指していることが日増しに明らかになっている。その過程において、第2次世界大戦(World War II)以降の世界規模での安全保障と繁栄を可能にした自由で開かれた秩序を権威主義と置き換えようとしている」と警告。
その上で「対処を怠れば、中国とロシアに対する米軍の優位は浸食され、戦略的重要地域における米軍の攻撃・強圧抑止能力は弱体化するだろう」と指摘した。
ドナルド・トランプ(Donald Trump)政権がまとめた2019年予算案は、米軍要員2万5900人の増員と、陸海空軍およびミサイル防衛に多くの予算配分を求めた内容となっている。(c)AFP/Thomas WATKINS, and Dave CLARK