米有名キャスターが炎上、Sスケート大国オランダへの固定観念で
このニュースをシェア
【2月13日 AFP】米国の有名キャスターとして知られるケイティー・クーリック(Katie Couric)氏が、五輪のスピードスケートでオランダ勢が強さを発揮している要因は、同国でアイススケートが「重要な交通手段」となっているからだと話したことで、ツイッター(Twitter)で痛烈な物笑いの種になっている。
メダルを量産した2014年のソチ冬季五輪に続き、オランダのスピードスケート陣は男女ともに平昌冬季五輪の主要種目で勝利を挙げている。しかし、9日に行われた開会式で同国がスタジアムに入場した際、クーリック氏は米NBCテレビの視聴者に対し、「なぜ彼らはあんなにも強いのか?いま、頭の中で自分に聞いていませんか?」と問いかけた。
「(オランダが強い理由は)アムステルダムのような都市では、スケートが重要な交通手段になっているからです。冬には多くの運河が凍ります。運河が存在する限り、オランダでは人々がスケートで目的地へ移動しながら、互いに競い合って楽しんでいるのです」
最近ではめったに気温が氷点下に達することはないオランダに対する同氏の固定観念的な見方について、ツイッター上では反発の声が続出しており、問題のテレビ映像つきで「こんなでっち上げは許されない」と怒りをあらわにしたある男性の投稿は、閲覧者が200万人に到達したという。
一部の人々はこの投稿にジョークで反応しており、「オランダのラッシュアワー」と説明書きを入れて風車の横でスケートを競う人々の写真や、「これがオランダの労働者階級」と題して黒い馬がそりを引いている様子の写真を返信。さらに別のユーザーは、「チーズ工場に向かう自分」として、両脇にハウスボートが並ぶ運河でスケートしながら通勤する姿の写真を投稿した。
ツイッター上での抗議とは裏腹に、アイススケートに熱狂するオランダは毎年、運河が氷結するのを待ちわびている。11都市スケートマラソンの「エルフステーデントホト(Elfstedentocht)」は、1909年に始まり現在まで合計15回開催されているが、最後に行われたのは1997年で今年の冬も氷は解けてしまった。
合計200キロメートルの距離を競う過酷なこのレースは、オランダ人スケーター全員にとって最高峰の舞台となっており、その勝利は永遠のものとして保証されている。(c)AFP