スマホ握りしめ狙うはお年玉? テンセント、アリババなど火花
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【2月10日 CNS】中国の2大モバイル決済事業者テンセント(Tencent)とアリババ(Alibaba)が、春節(旧正月、Lunar New Year)に向けて今年の「紅包(お年玉)」機能を発表した。
テンセントのSNSアプリ「QQ」は、春節期間限定で「走運(訳:ラッキー)紅包」というお年玉機能を発表。遊び方は、万歩計機能を持つ「QQ運動」を使って、100歩ごとに1回「走運紅包」を引く仕組みだ。毎日、1人最高100回までくじを引くチャンスがある。テンセントは「紅包」として、2億元(約34億7000万円)分のお年玉と、40億元(約694億円)分のクーポンを用意しているという。
テンセントの殷宇(Yin Yu)副社長は、「2017年の中国人の1日の平均歩数は5678歩だったが、春節期間中は平均5217歩と減少する」と紹介。健康に訴える方法でユーザーの興味を引く。
アリババが運営するインターネットショッピングサイト「淘宝(タオバオ、TaoBao)」も、中国中央電視台(CCTV)で毎年大晦日に放送される年越しカウントダウン番組「春節聯歓晩会(New Year Gala)」とタッグを組み、春節期間中に10億元(約173億2250万円)分の現金を、お年玉プレゼントとして準備すると発表した。さらに、放送時間中に淘宝のサイトでも6億元(約103億9349万円)相当の「お年玉」と賞品を準備するという。
携帯電話での決済は中国人の日常生活に深く浸透しており、毎年の春節の時期は、モバイル決済事業を手がける各社にとっては、新規ユーザーを増やす最大のチャンスだ。春節に中国人が携帯電話を握り締め、お年玉を狙って画面に釘付けになる光景は、もはや中国の春節の新たな風習と言っても過言ではないかもしれない。(c)CNS/JCM/AFPBB News