【2月5日 AFP】三つ子の名前でドナルド・トランプ(Donald Trump)米政権に抗議──。パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の夫婦がこのほど、エルサレムを首都に認定したトランプ米大統領に対する反発の意志を込めて、生まれてきた三つ子を「エルサレム」「キャピタル(首都)」「パレスチナ」と名づけた。

 夫婦はガザ南部のハンユニス(Khan Yunis)に住むニダル・サイクリ(Nidal al-Saiqli)さん(30)とイスラム(Islam al-Saiqli)さん(25)。トランプ氏が昨年12月6日にこの決定を表明した2週間後、三つ子が誕生した。

 男の子2人をアラビア語で「エルサレム」を意味するクドス(Quds)ちゃんとパレスチナ(Palestine)ちゃん、女の子をキャピタル(Capital)ちゃんと命名した。

 パレスチナ人は東エルサレムを将来の首都と位置づけており、トランプ氏による首都認定は、協議を通じた問題解決を目指す数十年に及ぶ国際的な合意をほごにした。

 「トランプの決定に対抗できる名前を付けられるよう、三つ子に恵まれたことを神に感謝します」と母親のイスラムさん。

 父親のニダルさんは「トランプ氏の決定には何の意味もない。エルサレムは私たちにとって永遠の首都なのだから」と話している。(c)AFP