U2のチケット即完売 「ダフ屋」行為の疑いでスペイン当局捜査
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【2月3日 AFP】スペイン政府は2日、今年9月に首都マドリードで予定されているアイルランドのロックバンド「U2」の公演チケットが発売とほぼ同時に完売したことを受け、警察に捜査を要請したことを明らかにした。ファンは、転売サイトで高騰しているチケットの購入を余儀なくされている。
U2は、マドリードにある収容人数1万6000人の競技場ウィシンク・センター(WiZink Center)で9月20日に行う公演チケットが1月30日に発売されてから数分で売り切れた後、21日に追加公演を行うことを発表。しかし、2日に売り出された追加公演のチケットも発売後、即完売した。
イニゴ・メンデス・デビゴ・イ・モントホ(Inigo Mendez De Vigo y Montojo)文化相は、1回目の公演チケットがあっという間に売り切れたことを受けて警察に捜査を要請したことを発表。記者会見で、「(これほどの枚数の)チケットがインターネット上で販売開始から数分で完売したのは尋常ではない」として、チケットを「法外な値段で」販売しているサイトで購入しなければならなくなったファンを傷つけていると述べた。
U2のマドリード公演のチケットは35ユーロ(約4800円)~195ユーロ(約2万7000円)で販売されたが、スペインの転売広告サイトなどではその後、最高500ユーロ(約6万9000円)で売り出されている。
当局は、転売業者がチケット自動購入ソフトウエアなどを使ってチケットを購入し、高額で取引しているのではないかとみている。スペインでは昨年も同様の問題が起き、政府はチケットの転売で荒稼ぎする「ダフ屋」行為を取り締まるため、法整備について検討する委員会を設立した。(c)AFP