カナダ上院、国歌の歌詞変更法案を可決 性的区別なくす
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【2月3日 AFP】カナダ上院は2日、同国の国歌『おお、カナダ(O Canada)』の歌詞の一部を変更し、性的な区別をなくす法案を可決した。今後カナダ国民は新しい歌詞の国歌を歌うことになる。
変更されたのは「True patriot love in all thy sons command(汝の息子すべてに流れる真の愛国心)」という一文で、今後は「True patriot love in all of us command(われわれすべてに流れる真の愛国心)」となる。しかし、歌詞の変更は大きな論議を呼んでいる。
同国のジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相は、歌詞の変更は「男女同権に向けた新たな前進」だと述べた。また、1980年代から歌詞の変更を主張してきた女性活動家で作家のマーガレット・アトウッド(Margaret Atwood)氏は、国会議員らへの感謝の言葉をツイッター(Twitter)に投稿した。
一方、新しい歌詞を批判し、今後も古い歌詞のままで国歌を歌い続けると明言する人もいる。保守派のボブ・サロヤ(Bob Saroya)議員はツイッターで、「リベラル派が国歌の歌詞を変えたことは遺憾だ。世の中には変えるべきでないこともある」と述べている。
法案は2016年に下院を通過しており、同国総督による形式的な署名が済めば正式な法律となる。署名の日時は今のところ未定。(c)AFP