イーロン・マスク氏、火炎放射器2万個を販売 非難の声も
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【2月2日 AFP】米電気自動車(EV)大手テスラ(Tesla)および宇宙開発企業スペースX(SpaceX)のイーロン・マスク(Elon Musk)最高経営責任者(CEO)は1日、自身が経営するトンネル掘削会社ボーリング・カンパニー(Boring Company)が1個500ドル(約5万5000円)で売り出した火炎放射器2万個が完売したと明らかにした。だが、昨年末にカリフォルニア州で大規模な山火事があったこともあり、販売には非難の声も上がっている。
マスク氏はこれまでツイッター(Twitter)で、火炎放射器はゾンビにも有効などとジョーク交じりで宣伝していたが、販売開始から5日ほどで完売したという。同氏は以前にも、1個20ドル(約2200円)の野球帽5万個を販売し、売り上げをボーリング・カンパニーの資金に充てている。
メディアは火炎放射器販売の真意を測りかねていたが、ボーリング・カンパニーの広報担当者はサンノゼ(San Jose)の現地紙マーキュリー・ニュース(Mercury News)に対し、販売に本気で取り組んでおり、受注した商品は今春にも出荷する予定だと語った。
火炎放射器はアサルトライフルのような形で、上部にガスボンベが付いており、ボーリング・カンパニーのホームページには「世界で最も安全」と紹介されている。また、同社によると火は3メートル以内までしか届かないため、カリフォルニア州の基準にも適合しているという。
ただ、昨年12月に過去最大級の山火事が発生したカリフォルニア州のミゲル・サンティアゴ(Miguel Santiago)議員は、「カリフォルニアの歴史上最悪の火事を目の当たりにしており、500ドルで火炎放射器を配るなんてことは本当にひどい考えで、公序良俗にも反する」と怒りをあらわにした。
カリフォルニア州の山火事による被害の総額は1億7700万ドル(約190億円)に達すると見込まれている。(c)AFP