チベットの医療機関、10年間で診療者300万人増 課題は医療人材
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【2月4日 CNS】中国・チベット自治区(Tibet Autonomous Region)の医療機関が診療した患者数が、10年間で300万人増加したことがわかった。25日開かれた、同自治区委員会第一次会議で報告された。
また、今後のチベット医療事業を発展させる上で重要な点として、医療人材を迎え入れることだとした。
チベット自治区衛生・計画生育委員会党委員会書記の王亜藺(Wang Yalin)副主任は、10年間で医療機関が診療した全患者数が322万600人(118%)、外来患者数312万人(123%)、それぞれ増加したと紹介した。
王副主任は、「これまでチベットは、医療制度改革や医療インフラ、エキノコックス症のスクリーニング検査など、成果を得られたことは明らかだが、医療人材の不足が依然としてチベットでの医療事業発展の妨げとなっている」と説明する。
「地元人民の健康上の必要に対して、チベット全体の医療レベルが追いついていないために、多くの住民が自治区外の病院に行くという状況を招いている」と、チベット自治区人民医院の格桑羅布(Gesangluobu)博士は語る。「チベット人民の平均寿命が67.68歳なのに対し、上海市民の平均寿命は83歳だ。人々に影響を及ぼす、健康上の重大な問題を積極的に解明し、より多くの人材の育成を図り、チベットの人たちに少ない医療費で最良の医療サービスを提供していかなくてはならない」
ラサ市(Lasa)人民医院党委員会委員の拝有慶(Bai Youqing)副院長は、「専門チームによるチベット支援事業を展開して以来、先進的な医療理念としっかりした医療技術が導入されてきた。医療人材の育成も行ってきたが、人材の流失や、育成に長い時間を要することも直面している問題だ」と説明する。
チベット政府は、定期的に医療人員を現地に派遣して研修させるなど、医大卒業生の募集にも力を注ぎ、より良質で効果的な医療サービスを提供するとしている。(c)CNS/JCM/AFPBB News