【2月2日 AFP】フランス・プロサッカーリーグ連盟(LFP)は1日、同国リーグ1の試合で選手に蹴りを入れたトニー・シャプロン(Tony Chapron)主審に対し、半年間の職務停止処分(うち3か月は資格停止)を科した。

 先月14日に行われたナント(Nantes)対パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)戦の終盤、45歳のシャプロン主審はナントのディエゴ・カルロス(Diego Carlos)と接触して倒れた後、同選手に蹴りを入れた上に退場処分を宣告した。同主審は試合の翌日、カルロスに追突されたとはいえ、自身の反応は「ぎこちない」もので「不適切だった」と謝罪した。

 フランスサッカー連盟(FFF)から「追って通知があるまで」職務停止にされていたシャプロン主審はこの日、パリでLFPの懲罰委員会と2時間にわたり面会した。話し合いに立ち会った同主審の弁護士は、「面会は落ち着いた雰囲気で行われた。(この事件をめぐる)メディアの過熱報道とは対照的だった」と述べた。

 試合の数日後にFFFが出した声明では、シャプロン主審がビデオ映像で問題の場面を確認し、「自身の転倒はアクシデントによるものだったと認めた」ことが明らかにされ、同主審もAFPに対して「ナントのディエゴ・カルロス選手が私に追突してきた。衝突した際、私は最近けがをした箇所に鋭い痛みを感じた。そして嘆かわしくも、カルロス選手に足を突き出てしまった」と説明していた。

 問題が起きる数週間前には今季限りでの引退を表明していたシャプロン主審は、2004年からフランスのトップリーグで審判を務め、2014年のフランスリーグ杯(French League Cup)決勝を含めて計400試合以上の経験があるほか、昨年10月には中国スーパーリーグ(1部)に招かれて笛を吹いた。(c)AFP/Adrien DE CALAN