【2月1日 AFP】米カリフォルニア州サンフランシスコの地方検事局は、嗜好(しこう)用マリフアナ(大麻)の合法化を受け、マリフアナ絡みの有罪判決を40年前までさかのぼって見直し、刑を取り消す方針を明らかにした。

 カリフォルニア州では今年1月1日から嗜好用マリフアナの栽培・販売・消費が解禁され、世界最大の合法マリフアナ市場となった。

 地元紙サンフランシスコ・クロニクル(San Francisco Chronicle)によると、マリフアナ絡みで有罪となった数千人が、就業の機会や政府給付金の一部の受給で不利益を被っている。

 ジョージ・ガスコン(George Gascon)地方検事は、「連邦レベルでは薬物政策が後退しているが、サンフランシスコはまたしても率先して、わが国の失敗に終わった麻薬戦争が国民に、とりわけ有色人種の人々に及ぼした悲惨な損害を修復する」と発言。「犯罪歴は就業や家探し、給付金受給などの際に障害となることがある。そのため、社会が対応策を取るのを待つのではなく、われわれが社会のために行動を起こしていく」と強調した。

 サンフランシスコ地方検事局では重罪の有罪判決4940件について見直しを行うとともに、軽犯罪の刑3038件を取り消し、記録を消去する方針だ。(c)AFP