【2月1日 AFP】中部太平洋の島しょ国キリバスで木造フェリーが沈没した事故で、行方不明になっている乗客には子どもや10代の若者が多く含まれていることが分かった。

 ラジオ・キリバス(Radio Kiribati)が1月31日にノヌティ(Nonouti)島の調査委員会の発表として伝えたところによると、フェリーには88人が乗船していた。この中には、小学生10人、高校生13人が含まれていたという。これまでに救助されたのは14歳の少女1人を含む7人のみ。生存者発見への期待は薄れつつある。

 子どもたちは新学期に備えてノヌティ島から首都タラワに向かっていたとみられる。

 現在、米国、オーストラリア、ニュージーランドの航空機4機、さらに船舶6隻が投入され、大規模な捜索活動が行われている。

 キリバスのタネス・マーマウ(Taneti Maamau)大統領は1月31日、公共ラジオで、フェリーの沈没は同国にとって「悲劇の時」だが、生存者の捜索活動は継続していくと述べた。

 アノテ・トン(Anote Tong)元大統領は、ノヌティ島は「最も若く聡明な」子どもたちを失い、キリバス全土がショックを受けていると語った。

 トン氏はオーストラリア放送協会(ABC)に対し「犠牲者や巻き込まれた人数に関していえば、これは史上最大の惨事だ」と述べた。(c)AFP