親しい友人同士の脳活動に驚きの類似性、研究
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【1月31日 AFP】親しい友人同士が実生活上の体験に対して薄気味悪いほど類似した神経反応を示すことを明らかにした研究論文が30日、発表された。出会い系サイトは相性の基準の一つに「脳活動」を追加するのが得策かもしれない。
論文の筆頭執筆者で、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)計算論的社会神経科学研究所(Computational Social Neuroscience Lab)の所長を務めるキャロリン・パーキンソン(Carolyn Parkinson)氏は、「今回の研究結果は、友人同士は自分の周りの世界を非常に似通った方法で処理していることを示唆している」と話す。
ボランティアの被験者42人を対象とする今回の実験では、ニュース、音楽、コメディー、ドキュメンタリーのそれぞれ短い映像を被験者に見せ、その間に脳のどの部位に変化が現れるかを比較するために磁気共鳴画像装置(MRI)を使用した。その結果、研究チームは被験者の中で友人関係にある人々を特定することに成功した。
友人同士の仲が良いほど、情緒反応、高レベルの論理的思考、注意を集中させる能力などをつかさどる脳部位の神経パターンの類似性が高かった。
被験者に見せた短い抜粋映像の内容には、当時のバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領が演説にユーモアを交えるべきかどうかをめぐるジャーナリストらの議論、身体的な特徴で社会からのけ者にされた人を描く感傷的なミュージックビデオ、コスタリカのナマケモノの赤ちゃんを扱ったドキュメンタリー、同性愛者の結婚式のシーンなどが含まれていた。
人の付き合いの輪に関しては「類は友を呼ぶ」で、年齢、外見、民族的背景や他の人口統計学的カテゴリーが同じ人同士の方が引かれ合いやすいことは、科学者らの間でかなり以前から理解されていた。